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🔌 LC共振周波数計算ツール

インダクタンスとキャパシタンスからLCタンク回路の共振周波数を算出。f₀をHz・kHz・MHzで表示し、抵抗を指定すれば特性インピーダンスとQ値も得られます。

このツールとは?

インダクタ(コイル)とキャパシタ(コンデンサ)を並列(または直列)に接続したものがLCタンク回路です。ラジオ、発振器、フィルタの心臓部として働く共振回路で、エネルギーをインダクタの磁界とキャパシタの電界のあいだで交互に蓄え、固有の周波数f₀=1/(2π√(LC))で受け渡し続けます。この周波数ではリアクタンスが打ち消し合い、並列ならインピーダンスが最大、直列なら最小になります。

C L f₀ f₀ = 1 / (2π√(LC))

タンク回路の不思議なところは「鳴る」ことです。一度だけ信号を加えると、蓄えたエネルギーがゆっくり減衰しながらも、それ自身で振動を続けます。キャパシタ(またはインダクタ)を回して共振周波数を動かせば、アンテナに届くたくさんの電波から目的の放送局を選び出せます。日本ではFM放送が76〜90MHz帯、AM放送が中波帯(531〜1602kHz)に割り当てられており、同調回路の計算はこうした受信機の設計で毎日のように使われます。共振の前後でのリアクタンスの振る舞いを知りたいときはリアクタンス計算ツールをどうぞ。

仕組み

この計算機は、インダクタンス(nH・µH・mH・H)とキャパシタンス(pF・nF・µF・mF・F)を基本単位に換算し、f₀=1/(2π√(LC))に当てはめます。あわせて特性インピーダンスZ₀=√(L/C)を導出します。これはフィルタ設計で共振器が提示するインピーダンスの目安になります。直列損失抵抗を入力すれば、Q値=Z₀/Rも計算されます。

用途代表的なL/C得られるf₀
AMラジオの同調240 µH/250 pF約650 kHz
FMラジオの同調(日本は76〜90MHz)0.2 µH/20 pF約80 MHz
WiFiのバンドパスフィルタ10 nH/0.44 pF約2.4 GHz
オーディオのクロスオーバー1 mH/10 µF約1.6 kHz

派生する周期(1/f₀)は、シミュレーションで発振器のタイミングを測るときに便利です。Q値は共振の鋭さを示し、Qが高いタンク回路ほど狭い帯域を選び出します。チューナーが求めるのはまさにこの性質です。周波数と波長の換算が必要な場合は周波数・波長換算ツールもご覧ください。

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使い方

  1. インダクタンスを入力し、単位(nH・µH・mH・H)を選びます。
  2. キャパシタンスを入力し、単位(pF・nF・µF・mF・F)を選びます。
  3. 任意で直列損失抵抗を入力するとQ値も求められます。
  4. 「計算する」を押すと、共振周波数がHz・kHz・MHzで表示されます。
  5. フィルタの整合設計では、特性インピーダンスの出力も活用してください。

よくある質問

なぜ共振周波数はLCの積で決まるのですか?

エネルギーがLの磁界とCの電界のあいだを行き来し、その交換速度がLとCの両方に依存するからです。LまたはCのどちらかを2倍にすると周波数は√2分の1になります。f=1/(2π√(LC))という式がこの対称的な関係を表現しています。

直列共振と並列共振はどう違いますか?

直列タンクでは共振時にインピーダンスが最小になります(リアクタンスが打ち消し合いRだけが残る)。つまり自分の周波数を通過させます。並列タンクでは共振時にインピーダンスが最大になり、自分の周波数を遮断します。LとCが理想なら、どちらも同じf₀で共振します。

目的の周波数に対してLとCはどう選べばよいですか?

先に妥当なCを決めるのがコツです。RF回路なら数十pF、オーディオならマイクロファラッド級を選び、L=1/((2πf)²C)で解きます。この計算機で値を試しながら、表示が目標周波数に合うまで繰り返せば、逆方向の設計も簡単です。

同調回路の帯域幅は何で決まりますか?

負荷込みのQ値で、帯域幅=f₀/Qです。Qが高いほど共振は狭く鋭くなります。Qはインダクタの抵抗、キャパシタの損失、そして特にタンクに結合する負荷によって下がります。負荷の重いタンクは選択度の大半を失うことがあります。

実回路が計算値より少し低い周波数に同調するのはなぜですか?

配線やコイルの巻線間容量、基板のパターンによる浮遊容量がCに加わり、寄生インダクタンスがLに加わるためです。どちらもf₀を下げる方向に働きます。設計者がトリマコンデンサを用意しておくのは、まさにこのためです。

タンク回路だけで発振するのでしょうか?

増幅器がなければ発振しません。純粋なLCタンクは共振器であり、叩けば減衰しながら鳴るだけです。発振器ではトランジスタやオペアンプが1周期ごとに損失分のエネルギーを補い、タンクが周波数を決定します。

ヒントとアドバイス

単位には十分注意してください。nH×pFとmH×µFでは結果が大きく変わります。計算機が自動で換算してくれますが、入力する小数点の位置は必ず確認しましょう。実際のインダクタには直列抵抗があり、Q値を制限します。小型のコイルでは一般的にQは20〜100程度で、実用になる発振器には足りても、精密なフィルタには不十分です。コイルの寄生容量や配線の浮遊容量は、必ず実測の共振周波数を計算値より低くします。実測してトリマで調整しましょう。並列タンクは共振時にインピーダンスが最大となり、自分の周波数を遮断してほかを通します。直列タンクはその逆です。フィルタを設計するときは、タンクが決めるのは中心周波数だけで、帯域幅はQ、Qは回路につながる負荷に依存することを忘れないでください。コンデンサの静電容量そのものを見積もるときは平行平板コンデンサ計算ツールが役立ちます。

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出典と参考文献

最終確認:2026年8月。

  1. Paul Horowitz、Winfield Hill — The Art of Electronics(共振回路の章)。
  2. ARRL — ARRL Handbook(LC 共振と同調)。

制限事項

理想的な無損失部品を前提としています。実際のインダクタとコンデンサには寄生抵抗・寄生インダクタンス・寄生容量があり、共振周波数をずらし Q を低下させます。配線の浮遊容量により、測定周波数は計算値より低くなることが一般的です。

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