← ホーム

💶 ポルトガル IVA 付加価値税計算機

本土(Continente)・マデイラ・アゾレスそれぞれの正しい税率で、金額にポルトガルのIVAを加算・または除去。双方向の計算と単価内訳に対応。

このツールとは?

IVA(Imposto sobre o Valor Acrescentado)はポルトガルの付加価値税で、日本の消費税や各国のVAT、スペインのIVAに相当します。根拠法はIVA法典(CIVA)で、ポルトガル国内で供給されるほとんどの財・サービスに課されます。仕組みは他の付加価値税と同じ段階徴収方式で、事業者は売上にIVAを上乗せして預かり、仕入れで支払ったIVA(IVA suportado)を差し引いた差額だけを、Portal das Finanças(財務局ポータル)経由で納付します。だからポルトガルの請求書には必ず課税標準・税率・税額が区分表示され、この3点セットをワンクリックで出すのがこの計算機です。

ポルトガルの特徴は3地域それぞれの税率構造です。本土(Continente)は通常23%・中間13%・軽減6%。マデイラとアゾレスの2つの自治州は、自治財政立法に基づきこれより低い独自税率を適用でき、マデイラは22%・12%・5%、アゾレスは同じ区分で16%・9%・4%です。実感としては、フンシャルのレストランの請求はリスボンの同じコースより税負担が軽く、ポンタ・デルガダに届くノートPCは23%ではなく16%で課税されます。単一国対応の計算機の多くはこの行列を無視しますが、ここではすべての計算に組み込まれています。

日常の目安としては、軽減区分はパン・牛乳・卵・生鮮食品などの基礎食料品と書籍・新聞。中間区分はレストラン・ケータリング、食事と共に供されるワイン、一部の農業用投入財。通常区分は家電・衣料・通信・専門職報酬などその他大半です。グリーンレシート(recibos verdes)を発行するフリーランサーも同じ「地域×区分」行列でIVAを請求します。その所得側の計算はrecibos verdes計算機で別途扱っています。

一部の取引は免除(軽減ではなくゼロ税率とも異なる)です。医療・歯科、教育、大半の金融・保険サービスなどがCIVAの定める免除対象で、免除事業者は原則として仕入IVAを控除できません。また、個々の製品の法的に拘束力ある区分はCIVAの別表にあり、予算法で改定されます。本ページの区分例は実務的な目安であって法的意見ではありません。

仕組み

計算自体は単純ですが、間違いのほとんどは「どちら向きの計算か」で起きます。

IVA加算(税抜→税込):税抜金額に(1 + 税率)を掛けます。例:100.00ユーロ + 23% IVA(本土・通常)= 123.00ユーロ(税額23.00ユーロ)。

IVA除去(税込→税抜):税込金額を(1 + 税率)で割ります。例:本土・通常の請求額246.00ユーロは、246.00 ÷ 1.23 = 200.00ユーロ(税抜)+ 46.00ユーロ(IVA)。税込額の23%を引き算するのは典型的な誤りで、189.42ユーロとなって課税標準を過小評価します。

覚えておきたい派生指標:税込価格に占めるIVAの割合は 税率 ÷(1 + 税率)。23%なら 23 ÷ 123 ≒ 18.70%で、本土の通常税率で払う1ユーロのうち税は約18.7セント(23セントではありません)。アゾレスの通常16%なら 16 ÷ 116 ≒ 13.79%です。

任意の数量フィールドで単価計算に切替えられます。マデイラ中間税率(12%)で40.00ユーロ(税抜)・数量3なら、1単位あたり 40.00 + 4.80 = 44.80ユーロ(税込)、請求総額はIVA 14.40ユーロを含む134.40ユーロ。単価行は値札に、合計行は請求書にそのまま使えます。

実務上の注意が2つ。第一に、必ず税抜ベースで計算し、丸めは最後のセント単位だけ行うこと(丸めの中間値を持ち越すと合計がずれます)。第二に、ポルトガルの請求書では課税標準・税率・税額の区分表示が義務で、まさにこの計算機の出力そのものです。数値は ja-JP(日本語)書式で表示されます。なお、ポルトガルの所得税はIRS計算機で扱っており、IVAの行だけを毎回触る、という使い分けです。

税率行列:地域 × 区分(2026年)

ポルトガルの3地域は、それぞれ3つの税率区分に異なる百分率を適用します。下表は計算機が使うデータそのものです。フォームで地域と区分を選び、請求前にここで税率を確認してください。

地域通常税率中間税率軽減税率
Continente(本土)23%13%6%
Região Autónoma da Madeira22%12%5%
Região Autónoma dos Açores16%9%4%

計算例:IVAの加算と除去

以下の数値はすべて計算機と同じ数式から得ています。暗算と突き合わせて検証できます。マデイラの行以外はすべて数量1です。

方向地域 · 区分入力税抜IVA税込
加算本土 · 通常23%100.00ユーロ100.00ユーロ23.00ユーロ123.00ユーロ
除去本土 · 通常23%246.00ユーロ200.00ユーロ46.00ユーロ246.00ユーロ
加算マデイラ · 中間12%3 × 40.00ユーロ120.00ユーロ14.40ユーロ134.40ユーロ
加算アゾレス · 軽減4%50.00ユーロ50.00ユーロ2.00ユーロ52.00ユーロ
除去本土 · 軽減6%106.00ユーロ100.00ユーロ6.00ユーロ106.00ユーロ

マデイラの行の単価ロジックに注目:40.00 + 12% = 44.80ユーロ/単位、3 × 44.80 = 134.40ユーロ。数量フィールドは、この掛け算を手でやらず済むためのものです。

区分別の代表的な財・サービス

税率を決めるのは店舗の業種ではなく税率区分です。表は各区分の定番を掲げたもの。個々の財の拘束力ある区分はCIVAの別表を参照してください。

税率区分本土マデイラアゾレス代表的な例
軽減6%5%4%基礎食料品(パン・牛乳・卵・果物・野菜)、書籍、新聞
中間13%12%9%レストラン・ケータリング、ワイン、一部農業用投入財
通常23%22%16%一般財、家電、衣料、通信、専門職報酬
Ad

使い方

  1. 金額をユーロで入力します。加算なら税抜価格、除去なら税込合計です。
  2. 地域を選択:Continente(本土)、Região Autónoma da Madeira、Região Autónoma dos Açores。
  3. 税率区分(通常・中間・軽減)を選ぶと、選んだ地域の該当税率が自動で適用されます。
  4. 任意で数量を入力して単価内訳を表示し、IVA加算(税抜→税込)かIVA除去(税込→税抜)を選びます。
  5. 「計算」をクリックすると、税抜額・IVA額・税込額と単価行が表示されます。

よくある質問

マデイラとアゾレスのIVA税率は?

3区分は全国共通ですが税率が地域ごとに異なります。マデイラは通常22%・中間12%・軽減5%、アゾレスは16%・9%・4%です(本土は23%・13%・6%)。フォームで地域を選べば、区分に対応する正しい税率が自動で選ばれます。

税込総額からIVAを除去するには?

税込額を(1 + 税率)で割ります。本土・通常23%のレシート246.00ユーロなら、246.00 ÷ 1.23 = 200.00ユーロ(税抜)+ 46.00ユーロ(IVA)。税込の23%を単純に引くと189.42ユーロになり、課税標準を低く見積もる典型ミスです。

アゾレスの税率がかなり低いのはなぜ?

自治州は、EU承認の範囲内の自治財政立法で本土税率を引き下げることが認められており、離島性と高い輸送コストを補正するためです。アゾレスは認められた上限いっぱいまで、マデイラは部分的に引き下げています。区分の構造自体は3地域で同一です。

中間税率の対象は?

レストラン・ケータリング、食事と共に供されるワインなどの酒類、一部の農業用投入財が典型です。パンや牛乳などの基礎食料品は軽減区分、家電・衣料・専門職報酬は通常区分です。

島々へ出荷するときはどの税率?

国内の物品配送でマデイラ・アゾレスが目的地なら、目的地地域の税率を適用します。サービスは消費される場所で決まります。請求元と顧客の所在地が異なる場合は、供給地のルールを先に確認してください。

recibos verdes(フリーランスのグリーンレシート)にも使えますか?

使えます。グリーンレシートのIVAも同じ「地域×区分」行列に従い、この計算機が課税標準・税額・合計を行として出力します。recibos verdesの所得税と社会保障は別の計算です。

このツールは情報提供のみを目的としており、金融アドバイスではありません。

ヒントとアドバイス

地域は自分の所在地ではなく供給地で選びます。マデイラやアゾレスの顧客へ商品を配送するなら目的地側の地域税率で請求し、本土で消費されるサービスは、事務所がフンシャルにあっても本土税率です。この混同はポルトガルの四半期申告で多い修正事項の一つです。

食品を扱う価格設定では軽減区分と中間区分の混同に注意してください。未調理の基礎食料品は本土で6%ですが、レストランで提供される食事とグラスワインは中間区分の13%です。薄利のビジネスでは差は実害になり、個々の製品の線引きはCIVAの別表が決めます。メニューや値札を印刷する前に条文を確認しましょう。

2つの方向を頭の中で分けておくこと。IVA加算は税抜価格を店頭価格に変え、IVA除去は「このレシートのいくらが税か」に答えます。経費を突き合わせる旅行者、レジロールを検算する経理、クライアントの総額予算を確認するフリーランサーが必要なのは後者で、これは(1 + 税率)で割るだけです。

EU域内のB2B業務では、逆徴収(リバースチャージ)により請求書にポルトガルのIVAが載らない場合があります。顧客が自国で自己申告する方式で、有効なVAT番号が前提であり、取引自体の報告義務は残ります。0%で請求する前にVIESで番号を検証してください。

最後に、この結果は「請求書に使える算術」であって税務助言ではありません。税率は予算法とともに動き、小規模事業者免除や農業均等割引、現金主義などの特別制度は別枠のルールに従います。厄介な案件はPortal das Finançasか公認会計士(TOC)に確認してください。

関連ツール

出典と参考文献

最終確認: 2026年8月。

  1. Portal das Finanças(ポルトガル財務局)- www.portaldasfinancas.gov.pt。
  2. CIVA(IVA法典、Decreto-Lei n.º 394-B/84)- Código do IVA(PGI)。

制限事項

この計算機は2026年の本土・マデイラ・アゾレスの標準IVA税率区分を適用します。免税取引、特別制度(小規模事業者免除、農業均等割引、現金主義)、投資用金地金、EU域内の逆徴収、個別財の細分類(CIVA別表の定めで予算法により変更されうる)には対応していません。税率は変更され得るため、請求前にはPortal das Finançasで最新値を確認してください。税務に関する判断は家計・事業に直接影響するYMYL領域です。通常の計算を超える事項は、公認会計士(TOC)またはAutoridade Tributáriaに確認してください。

Ad