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🔋 電池寿命計算ツール

電池で機器を何時間動かせるかを計算します。電池容量と回路の消費電流を入力し、共用する機器の台数を加えれば、駆動時間(時間・日)と C レートが表示されます。

このツールとは?

電池寿命計算ツールは、ものづくりをする人なら誰もが抱く疑問に答えます:「これは実際にどのくらい動くのか?」。答えは 1 回の割り算です。電池に蓄えられたエネルギー(容量)を、機器が消費する割合で割るだけです。結果は駆動時間(時間)になります。これは、LED 用のドロッパ抵抗を選んだり、分圧器の裏にある待機電流を確認したりするときと同じ基本的な計算で、抵抗の代わりに時間で表すだけです。

容量の単位はミリアンペア時(mAh)またはアンペア時(Ah)です。名前とは裏腹に、これは電力ではなく電荷の量です。2000 mAh のセルは、2000 mA を 1 時間、あるいは 100 mA を 20 時間供給できます。積が 2000 になる組み合わせなら何でもかまいません。機器が消費する電流はミリアンペア(mA)で測ります。この 2 つを割れば「ミリアンペア」の単位が約分されて、時間が残ります。

容量 mAh 負荷 電流を消費 (mA) = 時間 駆動時間

2000 mAh の電池では、負荷が大きくなるほど駆動時間が縮まる様子は次の通りです:

負荷電流駆動時間(2000 mAh 時)
10 mA(センサー)200 h(約 8 日)
50 mA(MCU + 無線)40 h
100 mA(小型モーター)20 h
200 mA(明るい LED)10 h
500 mA(ヒーター)4 h

仕組み

基本の公式は、電荷と電流の単純な比です:

駆動時間(h) = 容量(mAh) ÷ 負荷(mA)

複数の同一機器が 1 つの電池を共有する場合は、まず負荷に台数を掛けます。このツールが自動でやってくれます:2000 mAh のパックが 100 mA の機器 4 台を給電するなら合計 400 mA を消費し、20 時間ではなく 2000 ÷ 400 = 5 時間しか持ちません。分母に注目してください — 電流を 2 倍にすれば駆動時間は必ず半分になります。この「足し合わせ」の考え方は、容量が並列抵抗ネットワークの分岐電流のように振る舞う、セルの並列接続でも登場します。

付加情報として、このツールは C レートも表示します。負荷電流を同じ単位の容量で割った値、C = I(mA) ÷ 容量(mAh) です。0.05 C の消費(2000 mAh から 100 mA)は穏やかで長寿命に優しいトリクル放電です。1 C なら電池はちょうど 1 時間で空になり、2 C を超えると発熱を伴う過酷な放電でセルの寿命を縮めます。C レートは電池のデータシートが実際に記載する値なので、小さなコイン電池と大きな 18650 を正直に比較する手段でもあります。

実際の電池には 2 つの落とし穴があります。まず、容量は通常、控えめな C レート(多くの場合 0.2 C)で定格されます。強く放電させると表示より少なくなる — これがペーカート効果で、鉛蓄電池や古い NiMH セルで最も顕著です。次に「終止電圧」が重要です。3.0 V で止まる機器は、3.4 V で止まる機器より Li-ion から多くの駆動時間を引き出せます。計算ツールが示すのは理想値です。自信を持って使える上限値として捉えましょう。

パックを組むことは、駆動時間の計算とは別の選択です。セルを直列に積むと電圧は加算されますが容量は同じなので、駆動時間は変わりません。並列にすると容量(と電流供給能力)が加算され電圧は変わらないため、駆動時間は比例して伸びます。「3S2P」の Li-ion パックは、直列 1 列の約 2 倍の時間を、3 倍の電圧で動かせるわけです。計算ツールに入力する容量は、1 セルの定格ではなく、並列加算した合計にしてください。

代表的なセル標準容量駆動時間の例(50 mA 負荷)
CR2032 コイン電池225 mAh4.5 h
単三 NiMH2,500 mAh50 h
18650 Li-ion3,000 mAh60 h
スマホ用電池4,000 mAh80 h
車用バッテリー(12 V)50,000 mAh1,000 h
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使い方

  1. 電池容量を入力し、単位を選びます(小型セルは mAh、大型パックは Ah)。
  2. 機器が消費する電流とその単位(mA・A・uA)を入力します。
  3. 電池を共有する同一機器の台数を入力します(1 台なら 1 のまま)。
  4. 「計算」を押すと、駆動時間(時間・日)、合計電流、C レートが表示されます。
  5. C レートをセルのデータシートと見比べ、長寿命を保つなら 1 C を大きく下回るようにしましょう。

よくある質問

実際の持ち時間が計算より短いのはなぜですか?

計算値は理想値です。実際のセルは強放電で容量が減り(ペーカート効果)、終止電圧で動作が切られ、待機中も自己放電が食い込みます。低温でも使用可能容量は縮みます。実測では計算値の 80〜90% と見込んでください。

安全な C レートはどのくらいですか?

多くの化学系で 0.5 C 未満なら穏やかで寿命に優しい範囲です。1 C 前後はスマホや電動工具では普通です。2 C を超える持続的な放電は発熱してセルを劣化させます。耐えられるのは専用設計のセルだけです。

USB モバイルバッテリーにも使えますか?

使えますが、バッテリーの定格 mAh は 3.7 V のセルレベルの値で読みましょう。箱に書かれた 5 V 出力の数字は変換損失を含んでいるため、セルが実際に蓄える量を過小評価しています。

大きな電池はいつも比例して長持ちしますか?

理想モデルではその通りです。mAh を 2 倍にすれば時間も 2 倍です。実際には大型セルほど内部抵抗が低く温度も上がりにくいため、非常に強い放電では失われた容量の一部を取り戻せます。穏やかな負荷ではほぼ線形の関係です。

ほとんどスリープしている機器はどう計算すればいいですか?

1 サイクル分の平均電流を使います。5 mA を 9 秒、100 mA を 1 秒なら平均は約 14.5 mA です。この平均値を計算ツールに入力すれば、現実的な見積もりが得られます。

ヒントとアドバイス

低消費電力の無線ノードでは、平均消費を 0.05 C 未満に抑えましょう。2000 mAh の Li-ion を 20 mA でゆっくり使えば 4 日を超えます。これは、大きな抵抗で作る分圧器の背後にある待機電流の考え方と自然に結びつきます。

電源を選定するときは、計算ツールの数字が上限であることを忘れないでください。1 回の充電で寒い週を乗り切る必要がある製品では、理想駆動時間のおよそ 70% で設計すれば裏切られることはありません。

直列で新旧のセルを混ぜるのは見せかけの節約です。最も弱いセルが最初に終止電圧に達してパック全体が止まります。他のセルはまだ電荷を持っているのにです。直列の列はまとめて交換しましょう。

駆動時間が足りない場合は、容量を上げるか消費を下げるかです。そして、切れない表示 LED のような受動的な漏れも点検しましょう。常時点灯の 5 mA インジケータ 1 つで、小型電池の寿命の 3 分の 1 を静かに奪えます。

無線ノードではデューティサイクルが 2 つの世界をつなぎます。ここへ入力する平均電流が駆動時間を決め、送信する搬送波は周波数と波長のツールで決まります。送信時間を削れば、電池とアンテナの両方の予算が改善します。

温度は静かに容量を奪います。Li-ion は 0 °C で室温時の 80% 程度しか mAh を発揮せず、氷点下ではさらに低下し、充電も危険になります。屋外で冬を越す製品なら、実験室の数値ではなくこの減った容量で設計しましょう。そうすれば、計算ツールの上限値が正しい方向に導いてくれます。

関連ツール

出典と参考文献

最終確認:2026年8月。

  1. 電池容量、Cレート、放電レート — アンペア時(Wikipedia)。
  2. プケルトの法則と高放電時の容量低下 — プケルトの法則(Wikipedia)。

制限事項

この計算機は、理想的な定電流負荷と線形な容量を前提としています。プケルト効果、自己放電、温度、モバイルバッテリーやレギュレーター内部の変換損失は考慮していません。

結果は最良ケースの上限です。実際の稼働時間は、化学組成・経年・温度により、計算値の 70〜90% 程度になります。

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